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紙葉の枝葉を更に増やす為の引用集
神が地上に住み給うなら、人々は神の家の窓を壊すことでしょう。
"If God lived on earth, people would break his windows."
――Anonymous
じっさい『ナジャ』は、今後いくらでも「注」や「透かし彫り」を付け加えることによって、読者がそこに"参加"(原文傍点)してゆけるように仕組まれている物語なのだ。
――アンドレ・ブルトン『ナジャ』巌谷國士訳、訳者解説
カルボナリの儀式およびサイン
その共和的なプロパガンダにもかかわらず、カルボナリ党の儀式や象徴には、古い伝統的な森林労働者の慣習から由来しているものが多い。
たとえば、フランスのカルボナリでは、党員はヴェンディータ(集会場)の内部に入るときに、上長から次のような質問を受ける。
――きみの父は?
(この質問に対して、答える者は、ただ黙って空を見上げればよい)
――きみの母は?
(地面を見ればよい)
――きみの代父は?
(自分の右の肩を見ればよい)
――きみの代母は?
(自分の左の肩を見ればよい
――樹の幹は?
(自分の身体を見ればよい)
――根は?
(自分の足を見ればよい)
――枝は?
(自分の腕を見ればよい)
――十本の枝は如何?
(両手の指を見せればよい)
――いちばん茂った樹は?
(手を髪の毛にふれればよい)
――いちばん高い樹は?
(手を頭の上にあげればよい)
――二叉に分かれた樹は?
(日本の指をV字型にして見せればよい)
――ねじれた樹は?
(右の足を曲げればよい)
――十字の樹は?
(左右の足を交叉させればよい)
――澁澤龍彦『秘密結社の手帖』河出書房新社、P170
私は数年にわたって、一つの主題を夢に見つづけた。
私はいつも、自分の家に今までそんな場所があるとは知らなかった部分を"発見する"。ときとしてその部分は、もうずっと以前に死んでしまった両親が住んでいる部屋であり、驚くべきことに、私の父はそこに魚の比較解剖学的研究の実験室をもっており、私の母は、幽霊のような客の為にホテルを経営している。
客用の別館は、長く忘れ去られている歴史的な建物だったが、
私が相続した財産のひとつである。
そこには興味をそそる家具があり、この一連の夢の最後のころでは、
自分は未知の本がある古い図書館をみつけた。最後の夢において、私はとうとうひとつの本を開け、
その中にもっともすばらしい象徴的な絵を見出した。目覚めた時に私の心臓は
興奮して動悸を打っていた。
――C.G.Jung『人間と象徴』
補足:かなりアバウトに解説すると、要は、自分の精神の内部を模索していて、今まであるとは知らなかった(気付かなかった)部分を発見していく、ということ。同じ夢を何度も繰り返して見るのは、夢の内容やイメージが、精神的に根深いことを示している。
ユングの父は牧師だが、父を見て育ったユングは後にキリスト教に疑問を抱くようになっており、「キリスト教を治療する」ために心理学的な観点からの再認識も試みた。
父が密かに魚の比較解剖学的研究のための実験室を持っている、というイメージの中に、ユングが父親に対して抱いている印象の一端が伺えるだろう。
また母は暖かく楽しげで料理上手な女性だったが、オカルトに興味を持っているという一面もあった。彼女の家系は巫女的な血筋だったはず。
無意識の探求と自然の探求、内部の探求と外部の探求とは、すぐれた芸術家の作品活動において、ぴたりと一致すべきはずのものだったのである。
そして幻視とはたぶん、内部を通して外部をみること、あるいは外部を通して内部を見ることにほかならなかったのだ。
――澁澤龍彦「マックス・エルンスト頌(しょう)」、『幻想の彼方へ』より
1819年、フランシスコ・デ・ゴヤ73歳。マドリッド郊外にヴィラを購入。そこに閉じこもって苦行僧のように暮らす。通称「つんぼの家」。
「あなたは私の家だ 真葛
あたながあなたのなかの私の家を守っていてくれれば
私は必ずあなたのもとへ帰ってくる
だから私が倒れたり傷ついた姿を見ても
驚いたり悲しんだりしないでくれ」
――『陰陽師 13巻』原作:夢枕獏、漫画:岡野玲子 白水社
☆この漫画の特にこの巻は、魔術(と一応云っておこう)が分からないと読めないに違いないところなのだが、面倒なコンテクストの説明を省いても、充分何かを感じていただけるのではないかと思う。私は泣く。
i wake from a nightmare now
in the day it haunts me
and slowly tears me apart
――L'Arc-en-Ciel "Spirits dreams Inside"
Where is the string that Theseus laid ?
Find me out this labyrinth place
――Bauhaus "In The Flat Field"
"Scatterbrain(As Dead As Leaves)"
――radiohead "hail to the thief" track 13
フングルイ・ムグルウナフー・クトゥルフ・ル・リエー・ウガ=ナグル・フタグン
(死せるクトゥルフが、ル・リエーの家で、夢見ながら待っている)
――H.P.ラヴクラフト「クトゥルフの呼び声」創元推理文庫『ラヴクラフト全集2』p.27-28
☆どの単語が「家」にあたるのか分かりませんでした。ご存知の方、いらっしゃいましたらご連絡ください。
ありすい車、くるくると手繰り寄せろよ、あの男を、私の家へ。
――テオクリトス『牧歌』第二曲
げに光に於いてよりも、闇黒に於いてこそ、時は耐えがたい。
――『ツァラトゥストラかく語りき』第三部
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